ご挨拶
第69回日本臨床検査医学会学術集会の大会長を担当させていただく自治医科大学の山田です。本集会が宇都宮で開催されるのは、教室初代教授の河合忠先生が主催された1995年以来となります。阪神大震災と地下鉄サリン事件が起こった大変な年でしたが、集会は大変盛況で、宇都宮にホテルが少ないため隣県に泊まって通ったなどと聞くくらいでした。27年後の今回は、新型コロナの影響で多くの人数が集うことが困難になり、対面を基本とうちだしましたが、当初ははたしてどれくらい来ていただけるかと不安に思っておりました。
そんな心配をよそに、300余の一般演題のご登録をいただき、指定講演・シンポジウム演者や座長の方々の現地参加へのご承諾、多くの企業様のご協賛をいただくことができました。大変感激しており、感謝の念に堪えません。迷われることも多い中、会場にお出でいただいた方々に少しでもご満足いただけるよう一層気合を入れて準備してまいりました。
テーマは、「地域社会に貢献する臨床検査」としました。これは、地域医療を担う医師を育成する本学の永井学長が、医療に貢献するだけでなく、地域社会を引っ張る人材を育成しようとスローガンを立てたことの受け売りです。また、臨床検査専門医は全体数が少ないばかりでなく、都会集中が顕著で、地域における必要性を考える時期にきているという背景もあります。このテーマに直接関連するシンポジウムを3題、関連する教育講演を1題企画しました。また、災害医学会との医学会連合共催フォーラムも地域の災害支援を取り上げた出色の企画です。これらの企画を通して地域での臨床検査に思いを馳せていただけたら幸いです。
特別講演として、日本大学教授でよこはまズーラシア動物園長の村田浩一先生には広い視野でワンヘルスと地球環境のお話をいただき、永井学長からは臨床検査に関連した研究を含めたご自身のご経験を教育的に紹介していただきます。海外招聘講演として、Lund大学のGrubb教授(遠隔登壇)にシスタチンCの臨床応用のお話をいただきます。その他、4つの教育講演、他団体との共催シンポジウムが9つ、RCPC、Catch upセミナーを含む11の学会委員会企画など盛りだくさんです。また、特別シンポジウムとして、超音波検査のメッカである当教室から「超音波医学の今、とこれから」を用意させていただきました。これらの企画の殆どは、臨床検査専門医更新の単位認定を申請しております。その中のいくつかは集会終了後にオンデマンド配信を予定しております。
参加登録いただいた方、特に現地にご参加いただいた方には重ねて感謝申し上げます。何年かぶりの再会もあることでしょう。私も皆様にお会いできることが何よりも楽しみです。まだ一部に制約があるかと思いますが、晩秋の宇都宮で有意義なひとときをお持ちいただき、行ってよかったと喜んでいただけたら最高の幸せです。
2022年10月
第69回日本臨床検査医学会学術集会
大会長 山田 俊幸
(自治医科大学臨床検査医学教授)
第69回日本臨床検査医学会学術集会につきましては、演題登録ならびに協賛によるご支援を賜り厚く御礼申し上げます。
企画の殆どが決定し、このホームページの「プログラム・日程表」に内容を掲載させていただきました。メインテーマである「地域社会に貢献する臨床検査」に関連したシンポジウム、災害医学会との連携フォーラム、本学の永井良三学長、黒尾誠教授らによる臨床検査に関連の深いご講演など、ご期待いただける企画を用意しております。
新型コロナウイルス感染症はまだ予断を許さない状態ではありますが、感染対策に配慮し、対面で学術集会を開催することが許される状況と理解しております。本学術集会におきましても、対面開催を基本とし、事情でどうしてもご登壇できない演者の方にはデジタルデータのご提出という方法でご講演・ご発表いただくことを考えております。また、意見交換会もなんとか形式を工夫し開催することを考えております。当然、状況により方針を変更せざるを得ない事などあるかも知れませんが、現時点では原則対面開催をさせていただく予定であることをお伝えさせていただきます。
多くの方々に久しぶりの対面での学術集会を楽しんでいただけるように、スタッフ一同、準備に努めているところです。皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。
山田 俊幸(2022年6月29日)
この度 第69回日本臨床検査医学会学術集会の大会長を拝命し、2022年11月17日(木曜日)~11月20日(日曜日)、栃木県宇都宮市の栃木県総合文化センター、宇都宮東武ホテルグランデを会場に開催させていただくこととなりました。
メインテーマは、地域医療を通して地域社会に貢献するという自治医科大学の理念に鑑み、「地域社会に貢献する臨床検査」とし、身近な臨床検査の話題から、最新の進歩まで広く取り上げさせていただく予定です。本集会の宇都宮市での開催は、当教室の初代教授、河合忠先生が大会長を務められた第42回(1995年)以来になります。教室員一同、実り多き集会になるよう努める所存です。
この1年余りの新型コロナ感染症の蔓延により、対面での議論、情報交換、親睦が困難になる一方で、オンラインツール活用の有効性もクローズアップされました。感染状況をにらみながら対面開催を中心に考えてまいりますが、オンラインの至便性も取り入れることを模索してまいります。進捗につきましては随時、本ホームページでお知らせさせていただきます。
多くの方々のご参加、演題のご発表を期待しております。どうぞよろしくお願いいたします。
2021年11月
第69回日本臨床検査医学会学術集会
大会長 山田 俊幸
(自治医科大学臨床検査医学教授)